HRAIT – Employment Agency

アメリカで成功した日本人のキャリアパスと挑戦

ラスベガスでケーキ・カフェ店を経営するパティシエ(後編)

MISUZUさん Suzuya

アメリカでの成功者様

Misuzu Ebihara様

経営ビジネス

Suzuya Patisserie

HRAIT YouTubeチャンネルでは、アメリカで成功を収めた日本人へのインタビューシリーズを展開しています。アメリカで成功された方々の過去のご経験、キャリアパス、お人柄に迫ることで、他では得られないアメリカでの成功の秘訣を配信しております。


今週は、ネバダ州ラスベガスで大人気ケーキ・カフェ店「Suzuya Patisserie」を経営されている Misuzu Ebihara様 にお話をお伺いしました。あのブラックピンクのRoséが訪れるほど評判の高い、一流のお店です!


後編では、お店を立ち上げるまでの話、経営の難しさ、今後のビジョン、メッセージなどの内容となっております。前編のインタビューはこちらからからご覧ください!


アメリカでのペイストリーシェフや製菓分野を目指している方々にとって、この動画は見逃せない内容となっています!

Q. Mon Groupでのアルバイト経験について

Misuzu様:その、厳密に言うと、Aria(ラスベガス・ストリップにある5つ星の高級リゾート)で働く前に、Work Permitがまだ届かなかったので、お仕事ができない時期もあったんですね。結婚して、その後にグリーンカードがない時期とかがあって、その間にWork Permit出た時にすぐにまたペイストリーの仕事が見つからなかったので、まずバイトでMon Groupのお寿司屋さんでサーバーさせていただいたんですよ。

Misuzu様: それをやってた時に、一緒に働いてた子とかにまたケーキを作ったりとかして試食してもらったりとか、そんなことをして。そしたら知り合いの人が欲しいとかいうことになったりとかして、そこら辺からちょこちょこやってたんですよね。

 

Q. ビジネスライセンスを取得するまでについて

Misuzu様: Mon Groupに凄くお世話になっててその時、ビジネスを始めたいとは思ったんですけど、やっぱりお店を開くっていうのは大変じゃないですか。なのでまずは、週末だけやり始めてたんですね。

Misuzu様: Ariaが休みの時に一つずつケーキを作って、それをお届けするっていうのをやってたんですね。それが少しずつ大きくなって、お金をいただくにはビジネスライセンスがないと問題になるので、どうにかビジネスライセンスを取らなきゃいけないという状況になりました。でもお店を開ける程ではないと思っていて、Ariaでも働いてましたし。そしてその時には、コマーシャルの場所でやってるっていう証明がないとビジネスライセンスが取れなくて、家でやってるだけじゃ駄目でした。

Misuzu様: なので、その時にMon Groupさんにコンサルタントとかスタッフにレシピを教えたりとか、実際に私も作って提供したりとかしてて。その時にご相談させていただいて、住所をお借りし、Mon Groupの1店舗を利用させていただきながら、まずビジネスライセンスを取得しました。それが1歩目で、今度ちゃんとやれるようになったんですね。ちゃんと名前を出して、ちゃんとお金も取れるようになって、そこからですよね。

 

Q. AriaとMon Groupの勤務を両立しつつの作業

Misuzu様: 私がAriaで5日間働いて、二日間休みの時だけMon Groupの方に行って、お手伝いしながら、個人でとったお客さんのオーダーを作って、でデリバリーしてピックアップしてもらってっていう感じで、少しずつ始めてたんですよね。

 

Q. Ariaさん辞められてから、10ヶ月くらいですか?

Misuzu様: そうですね、なんだかんだ10カ月かかりました。その時に、Mon Groupでバイトとして働かせていただいたので、それもやはり助かりました。でも早く店を開けなきゃっていう気持ちではいましたよね、一刻も早く開けないとっていう。

 

Q. 最初のお店のスペースについて

Misuzu様: 950スクエアフィートくらいでした。

(準備で居抜きのところでご契約されたんですか?)

Misuzu様: 居抜きではあったんですけども、エグゾーストファンもなかったですし、フローズンヨーグルト屋さんだったかな。一応キッチンみたいなのはあったのですけど、火を使うようなキッチンはなくて、なので色々つけなきゃいけなかったです。

パテシエシェフ・カフェ

Q. 経営者として何が一番大変でしたか?

MISUZU様:時間があまりにも足りなくてですね、全部自分じゃないですか。作りたかったんですね、まずシェフになりたかったので。作りたいんですけど、作る時間がないんですよね。他のことやらなきゃいけないので、時間があまりにもないと思ってました。

MISUZU様:もう考えてもなかったこともやらなきゃいけないっていうか、お給料の計算もですし、常にあるセールスの勘定だったり、お店の前にも出なきゃいけないし、お店の後ろでは作らなきゃいけないし、もう本当に経営のことが全然ど素人だったので。

(オープンされたのが2012年ということは、今からちょうど11年12年前くらい。実際にだんだん慣れてきたっていうのはいつぐらいですか?)

MISUZU様:でも本当に一番最初はまたなんですけど、身体を壊してるんですよね。食べてもなくて、痩せすぎちゃって。多分飲食業ってそういうことらしいんですけど、まあひどかったですね。あの時はこれ以上大変なことを経験したことがないと思います。

(体調悪いなっていうのはどれくらい続いたのですか?)

MISUZU様:そうですね、もう本当に2、3年は続いてましたね。フィジカル的に大変だったって感じですね、精神的にもそうなんですけど、本当に睡眠時間が無かったので、今でも慣れてないです。慣れてはいないんでしょうけど、常にチャレンジが違いますよね、そのステージステージで。

(Misuzuさんにご連絡して、マーケティングの契約とかは多分させていただいたのが2020年くらいだった気がするんですよね。)

MISUZU様:あの時、私はハイヤリングを出したんですよね、日本のサイトに。その時に見つけていただいたんですね。

 

Q. アメリカに来て一番大変だったことについて

MISUZU様:大変だったことは、今でもきっとまだ分かりきれてないところがあるんですけれども、やっぱり語学だけじゃなくて、文化も違うので、言葉が分かったとしても、文化を体から分かっていなと多分、会話とかも成り立たない時とかあるじゃないですか。それを理解するには、ちょっと時間がかかりますよね。なので一番最初とかはもうわからなすぎて、その例えば笑う場所も違うですし、言い回しも違いますし、英語を分かったとしても言い回しが分からないとか、それは文化が体で感じて時間をかけてわかっていくものだなと思っています。今思うとそれはすごい苦労したとこですね。

 

Q. 現在のお店について

(今のお店に移ったのはいつですか?)

MISUZU様:2020年の1月10日からですね。

(以前より今の方が多分広いですよね?)

MISUZU様:もっと広い、今ちょうど倍ぐらいです、1800くらい。結構広いです、外もあったり。

 

Q. 記念日は、やはり大変ですか?

MISUZU様:母の日やクリスマスは大変です。そして、これからサンクスギビングなので、今日は大変でしたよ。サンクスギビングが明日で、明日、明後日はお店が休みなので、今日が一番忙しい日ですね。今日も頑張りました。

MISUZU様:本当に今はどんどんチームが強くなってきてるので、一番最初は自分で一人で全部やってたっていう感じだったので。だからこういうチームがいて、みんなで一緒で頑張れるっていうのは本当にもう天国ですね(笑)。

パテシエシェフ・ケーキ

Q. HRAITはSUZUYAの役に立てたでしょうか?

MISUZU様:はい、とても。やっぱり人ですもんね。

(そうですね、最初は人材募集をきっかけに始めましたが、辞めやすかったり続かなかったりと、色々な問題がありました。ですが、Misuzuさんの努力が実り、徐々に強いチームになってきたと感じています。)

MISUZU様:そうですね本当いいチームで、一緒に頑張れるチームを作るのが目標みたいな。ビジネスを作るっていうのもそうなんですけど、それ以上にチームを、いいチームを作っていいチームに囲まれ、一緒に頑張れるっていうのが一番の目標なんで。

 

Q. SUZUYAの10年後のビジョンについて

MISUZU様:あと2、3年でどうにかラスベガスの一つのこのシティでできるモデルを完成させたいと思ってるんですね。で今、ちょうど大きいキッチンが出来上がるところなんですけども、一つのシティにおっきいキッチンが一つあり、リテールショップが3軒4軒あるっていうのを一つのシティのモデルと考えていまして、で、それをどうにかラスベガスの一番最初のモデルを作って、それを回せるようになったら、違う州にもそれでいってみたいんですよね。それがやりたいですね、10年の間で。

(将来的なビジョンとして、日本の不二家さんみたいなイメージを持ってるんですか)

MISUZU様:そうですね。本当不二家さんが私の目標ですね。

(本当に素晴らしいビジョンだと思います。)

(先ほどおっしゃったように2、3年くらいでネバダ州でっていうようなお考えで、それからアメリカ全土に広げていきながら、ずっとアメリカの方で事業をやっていくようなイメージですかね。)

MISUZU様:そうですね、今のところそうですね。違う国にも行ってみたいっていうのもありますけどね。まず多分、そのラスベガスのモデルを作ってみないと、そこが結構私の中でこの上の上まで来ちゃってるので、一回そこまでたどり着かないと、きっとその上に行かないかな。


Q. アメリカのラスベガスを選んだ理由について

MISUZU様:アメリカでとは実は思ってなかったんですよ。実はイギリスに行きたかったんです。その時に学校を探してた時に、留学斡旋会社でたまたま紹介されたのが行った学校がラスベガスだったんですね。で、その時はラスベガスって凄く安かったんですよ。

(もしかしたらカリフォルニアとかよりは安いのかもしれないですよね。)

MISUZU様:そうですね、学費とかあとアパートとかそういう生活費がイギリスに比べたら3分の1だったんですよ。そういう単純な理由だったんです。最初は。

(ラスベガスって僕もしょっちゅう行きますけど、素敵ですよね。)

MISUZU様:私はラスベガスがすごく好きで気候も好きな一部なんですけど、人もいい人が多いような気がしてで、やっぱり世界中から来られていると住んでいる人も、そういう色んなところから来てストリップで働いたりとかしてるので、人種が多いですね。なので日本人でいることが全然珍しくないですし、だから外人であることが特別ではない。最近はすごく発達しちゃってきてるんですけど、昔はその当時は本当に小さい街でしたし、当時からしたらもう倍以上になってるんですよって人口が。すごく開発が早いです。今、ここからまたどんどんすごいことになるらしいんですけど。

 

Q. Misuzuさんが尊敬するパティシエさんについて

MISUZU様:アメリカ人のパティシエ、もちろん一緒に働いた方とか、そういうレベルではいるんですけど、私が好きでいつも見たりしてるのは、やっぱり日本のシェフですね。よくフォローしてるのが辻口さんていうシェフがいらっしゃるんですけど、いろんな展開をしていて、その方のスタイルは好きですね。

(この方は、焼き菓子とかパンとかですね?)

MISUZU様:いろいろ展開してますよね。その方のすごいなって思うのがやっぱりシェフであることですごく賞とかも取ってますし、そういう部分もすごく尊敬してるんですけど、ビジネスオーナーとしてビジネスマンとしてもすごいなと思って私もやっぱり自分で経営してるっていうのがあるので、そっちの方も見てしまうんですよね。

(お会いしたことはありますか?)

MISUZU様:お会いしたことないですね。お店には行ったことがあります。どこかでお会いできるといいですよね。

Q. Misuzuさんから製菓の道で海外を目指されている方にメッセージはありますか?

MISUZU様:やってみるべきだと思います、まず、絶対に。

MISUZU様:日本に比べたら全然というか、また違うチャレンジだと思うんですけども、日本ってケーキ屋さんとても多いじゃないですか。ラスベガスって凄い少ないんですよね。で、できてもすぐ潰れるんですよ。いやー大変なんだと思います多分。やっぱりなんだかんだ製菓ってすごいレイバーインテンスなんですよね。なので、ビジネスとして成り立たせるのが大変すぎるんだと思うんですよ。だからある程度行く前に終わってしまう。これは体力勝負ですから。本当に。

MISUZU様:やっぱり語学のこととかあるんですかね。語学とどうやっていいか分からないのとやっぱ導きとかあるんじゃないかな。

(Misuzuさんのがアメリカに関しては導き手になるんじゃないかなと思います。)

MISUZU様:そこの手助けとかできたらしたいですね。

( HRAITからもどんどん色々紹介できるんじゃないかなと思いますし。)

MISUZU様:本当、これからよろしくお願いしますね。今お話しましたけど、本当人材が一番大事なのは分かって身に染みているので、よろしくお願いします。