HRAIT – Employment Agency

アメリカで成功した日本人のキャリアパスと挑戦

ビバリーヒルズでセレブの担当をしている美容師

アメリカでの成功者様

Leay Serizawa様

勤務先

Lea Journo Salon

HRAIT YouTubeチャンネルでは、アメリカで成功を収めた日本人へのインタビューシリーズを展開しています。アメリカで成功された方々の過去のご経験、キャリアパス、お人柄に迫ることで、他では得られないアメリカでの成功の秘訣を配信しております。


今週は、カリフォルニア州ロサンゼルス市内、ビバリーヒルズを拠点にご活躍し、ハリウッドのトップセレブやタレントたちの髪を手がける Leay Serizawa様 にお話をお伺いしました。

Serizawa様の経歴を通じ、美容・ヘアスタイリスト業界の頂点に立つまでの成功の道のりをご紹介します。

アメリカで美容師、バーバー、スタイリストを目指されている方は必見の動画です!

Q. 出身地について  

Serizawa様:静岡県生まれで、育ちは茨城県なんですけれど、アメリカの方が人生長くなっちゃいました。

 

Q. 小・中学生時代について 

Serizawa様:小学校4年生の時に、出会ったバスケットボールのコーチの影響で、バスケットボールに目覚めました。こんなに面白いことに一生懸命になれることがあるんだと。

小学校5、6年生の時から、そのコーチが行ってた高校に私は絶対行くって決めちゃってて、それで結局、その高校に行ったんですよね(笑)。

 

Q. 高校時代について

Serizawa様:高校はスポーツ推薦で行って、みっちりバスケットをやりました。毎回、インターハイに行くような学校だったんで、県から集められた優秀な選手達と一緒にやってました。

 

Q. ご自身の性格について

Serizawa様:負けず嫌いの性格だったと思いますね。うちの父は物凄く負けず嫌いなんですよ。うちの父は「もう絶対負けるなよ」と、何に対しても負けるなって、よく言ってたのは、自分に負けるなって言ってました。何に対しても自分に負けるなよって。まあ、小学生にそんなこと言われても何言ってんだかよくわかんないみたいな感じとかがあるんですけど…(笑) 後々、分かってくるようになってきたとこはありますね。

 

Q アメリカに触れるきっかけ

Serizawa様:また、中学校の頃に戻るんですけど、中学校3年生の時に膝をちょっと怪我した時に、出会ったのがアメリカでトレーナーの資格を持っていらっしゃるスポーツトレーナーに出会いまして、

その後に、どう転がるか分からないけども、トレーナーになるための研修があるよっていう話を聞いて。で、その中学3年生の夏休みに2週間だけオレゴンに行ったんですよ。それも私が行くって言い出して、お父さんとお母さんとそのトレーナーの先生とお茶をしながら、食事をしながらやった記憶がありますね。

「無理やり行かなくてもこういうことがありますよ」みたいな感じで、先生はおっしゃっていただいたんですけど、私は行きますみたいな。お金いくら掛かるとかも全然、もちろんお金はかかるんですけど、そういうことも考えずに私は行きたいですっていう感じで、その2週間でアメリカを知ったんですよね。

そっからアメリカって広くて素晴らしいっていう。

バスケットっていうとアメリカじゃないですかやっぱり。

選手になろうっていう気持ちは勿論なかったんですけど、なれないし、でもアメリカで色んなことを経験してみないと分からないけれども、環境を変えてやってみたいなっていう気持ちがあったんですね。それで、もう中学校を卒業して高校3年間みっちりバスケットをやった後は、アメリカに行くって高校1、2年生の時に勝手に思ってましたね。

 

Q. 当時の英語力について

Serizawa様:英語は全くできなかったですね。言ってること分かんないけどニコニコっていう感じでした。あと、言ってることが通じない、言ってることが分かんないと、ちょっと寂しくなってくるじゃないですか。その時にやっぱり5、6か月してから母に連絡したんですね。でも寂しいとは言えないんですよ。負けず嫌いなんで。でも母は分かるじゃないですか。

すると「あなたね、誰もあなたに頼んでアメリカに行けなんて言ってないのよ」と。「お金もかかるわけだし、寂しい気持ちがあったら、もう少し英語をしっかり勉強して大丈夫、あなたならできるわよ」っていう感じの母なんで、それで

「そうだ、あたしはこんなところで寂しくいてはいけない。なるべくアメリカ人とか英語を喋る人達となるべく一緒にいるようにして、日本人とはなるべく関わらずにいて。」そうするとだんだんやっぱ分かってくるんですよね。自分をそういう環境に置くとそれでやるしかない。英語を学ぶために来た訳じゃないから英語はプロセスの一つだったんですね。進んでいくための道具それができないと何もできないみたいな。

Q . 高校卒業後の進路

Serizawa様:アリゾナの語学学校に少し行って、その後、アリゾナ大学にも少し行ったんですけど、トレーナーの勉強もそん時はしていて。アリゾナはものすごく暑いんですよ。学校に行ったら半袖短パンなんですよね。もう顔が火傷するぐらい日差しが凄く暑くて、半袖短パンで毎日過ごしてお洒落もせずに髪の毛はいつもポニーテールで…。ポニーテールは別にいいんですけど(笑)。そういうところが何かちょっと違うって私自身思いまして、それで(大学を)変えたんですよね。変える時には父にはもう言えずに6か月ぐらい寝かせてお母さんと相談して

「ちょっと幸せじゃないあたし、このままじゃまずい」みたいな。

お父さんにはもう6か月後ぐらいに腹括って私、ちょっとやっぱこのままじゃちょっと駄目だから大学やめるって言って、大学をそこで辞めて…。まあお父さんはブチぎれますよね、何なんだといい加減にしてくれと。でも、私は何も別にサクセスしたものもないし、ただ中途半端でこのまま帰るのが嫌だったんですね。だからもうニューヨークかハリウッドのどちらかに行きたいなと思ったんです。ファッションはニューヨーク、映画系だったら、ハリウッドだと思いまして。けどニューヨークはちょっと遠いし、カリフォルニアの方が日本に近いし、カリフォルニアにしようと思ってそれからカリフォルニアに行ったんですよね。映画のメイクとか、何か作ることを仕事をしたいって思ったので。

 

Q. ヘアカットの道に進んだ理由

Serizawa様:元々何か作るものが好きってさっきも言ったんですけど。あと、彫刻とか好きなんですよ。彫刻とか陶芸とか3D で何かを作るみたいな。あと、ヘアをするのは元々好きだったんで、ヘアカットのスペシャリストになろうと思って。それからですよね。

 

Q. アメリカの学生生活について

Serizawa様:サンタモニカでAAだけ、短大卒のディグリーだけ取って。で、そこにサーティフィケートだけ取れる学科があったんですよ。コスメトロジー科っていうのがあって、自分のその時持ってるビザでも入れたし、お金もそこまで高くなかったんで。カリフォルニアでライセンス試験を受けるのに、1600時間必要なんですけどね(笑)。

(サンタモニカカレッジはF-1ビザで行ってOPTも出たんですよね?)

Serizawa様:OPTも出してもらえましたよ。それで働くきっかけみたいなのを作れて、徐々に色んな美容サロンで働くって形になっていきましたね。

 

Q. ライセンスの試験自体について

Serizawa様:今は筆記だけになってると思うけど、実技の試験もあったと思うんですけど。当時は、両方あったので、自分でモデルを連れて行かなくちゃいけなくて。

筆記はちゃんと勉強しておけば、試験の難易度はそうでもないです。学校側がテスト用のクラスみたいなのがあるんですよ。だから、それをしっかりやっておけば…。で筆記も、もちろん全部英語なんですけど。終わった瞬間に私受かったって思いました。勉強時間は、まず1600時間ないとテストを受けられないんで、1日8時間月曜日から金曜まで学校行くじゃないですか。土日も研修とかに行ってエクストラで8時間もらったりとか。なるべく早く、やらなきゃいけないことはなるべく早く終わらせてました。

あと、実技は本当にセーフティファーストなんでちゃんと手洗ってるかとか、カットがどうのこうのとかあんまり全然見ないんですよ。衛生上、ちゃんと綺麗にしてあるか、手をちゃんと洗ってるとか、ハサミをそこら辺にパンと置かないとか、そういうのを重視したテストなんで。

 

Q. 最初のOPTでの勤務先を探すことに関して 

Serizawa様:やっぱOPTって、すごい短い期間で、みんな卒業後の勤務先をビザをサポートしてくれるところや、グリーンカードを出してくれるところをやっぱ選ぶんですよ。でも私は

「ビザとかはなんとかなるでしょう」みたいな、何の根拠もないんですけどただその自分が一生懸命やってきたことを一流のところで仕事したいと、入っちゃえば、何とかなるって思ってたんで。やっぱりそのグリーンカードを申請を手伝ってもらえるっていうところを考慮すると狭まっちゃうんですよね。自分の行きたいところとか、ビバリーヒルズの一流サロンのリストを出して上から攻めていきました。ライセンスを取ってその一件一件ノックして、雇ってくださいみたいなキャリアもないし卒業したばっかりだし…。でも私はしっかり仕事するっていうアメリカって結構でもそういうとこありません?勢いで行くじゃないけど、何か日本みたいに広告とか、美容師さんが入るためのリクルーティング雑誌とか、そういうのもあんまりないから直接門を叩くケースがめちゃくちゃ多分多いんじゃないかな。自分の入りたいところに連絡したりとか、行って履歴書とかポートフォリオとか持ってって交渉してました。

 

Q. スタイリストの単価について?

Serizawa様:20年ぐらい前は、200ドルとかだったと思いますよ。ジュニアのスタイリストがいて、シニアでオーナーみたいな感じでプライス付けってされてるんですけど、私の今いるサロンのオーナーは750ですかね。私はその下で生意気なんですけど、シニアでやらしてもらって今は420いただいてるんですよ。

 

Q. その後の勤務地について

Serizawa様:次に行く「Frederick Fekkai」は当時めちゃくちゃ有名で、多分カルフォルニアで1番か2番目にみんなが知って、確か6,7年働いていました。あの時代のFekkaiは、もうセレブリティしか来なくて、Pinkとかドッグシッターのシザーとかの方やルクシオとか。「あ何か見たことがある。」みたいなそういう人が結構多かったですよね。あの時代のFekkaiのサロンはで大きかったんですよ。3つの州にあってニューヨークとフロリダとビバリーヒルズだったんですよね。ビバリーヒルズのサロンが一番大きかったのかな。

Q. アメリカのスタイリストの経営について
(日本は、経営を良くするためにスタイリストが数をこなさなきゃいけないみたいなのがあるが、ビバリーヒルズのスタイリストは、大体お客さんが結構付いてて活躍されてるような方。そういう人でも年間で言うと、20万ドルくらいは稼いだりとか。だから、日本とは全然違うような世界だと思うんですけど。あとロサンゼルスでもこのビバリーヒルズとかウェストハリウッドのエリアがちょっと特殊ですよね?)

Serizawa様:特殊ですね。私は他からあんまり知らないんですけど他から話聞くとやっぱちょっと違う。特にうちの私のいるところはホテルなんで、やっぱりちょっと客単価が高いんですよ 基本的に。そこで出会うお客様ってやっぱ一流の方が多いんで、そこから「ちょっとあなたね私フランスに行くから、ちょっと一緒に来て」みたいな一緒に連れて行ってもらったりとか。ただ髪の毛をやりに行くのにお付きで付いてく。みたいな話が多いですよ。ニューヨークとかも多いですし、ニューヨークの知り合いは私は直接その方は知らないんですけど、凄い有名な女優さんを毎日毎日1週間やってて、それだけでももう100万単位ですからね。1日ただブローを毎日するっていうことで、その一回のブロー代が2000ドルとか。まあ昔の話ですけど、最近はまたそういうのはあんま聞かないですけど、そういう時代もあったっていう。

(でも、その人はバケーションは絶対取れない?)

Serizawa様: 彼女がどっか行くには必ず付いていかなきゃいけないんで。そうすると何かバケーションちょっと1週間欲しいんだけどって言うと発狂されるみたいですよ。

 

Q. 美容師で苦労したことについて

Serizawa様: アメリカの美容師さんで自分がやっぱいいと思う方向にずっときたんで。それでも、時間がやっぱ限られてるから、それを辞める時に何かこうしがらみみたいなものは、勝手に私は思ってるんですよ。他の人は別に辞める人は辞めるしみたいな感じなんで、アメリカはそういうことをグチグチ言ってくる人ももちろんいないし、でもやっぱり一生懸命やってたんでやめないでくれって言われる時があったりしたんですよね。そうすると、やっぱりああ面倒見てもらったし、ちょっと辞めるにもちょっとってなるじゃないですか。でも辞めてきました。お互い無理すると辛いじゃないですか。

 

Q. 働き方・心がけている事について

Serizawa様:アメリカってやっぱ自分の為に仕事してるから、人の為にあれやってあげる、これやってあげようっていうことはもちろん思う方もいらっしゃると思うんですけど。私ができることはお客様目の前にいて、その方をこんな自分もいたんだっていう発見させてあげられるようなことをお手伝いできればお客さんが笑顔になるじゃないですか。そういうことをお手伝いできたらっていうのはいいなと思うんですけど、それってやっぱ自分がやっぱり常に幸せというか不幸であってはいけないと思うんですよね。自分がやりたいことをやって人に何かお手伝いできるっていうことは、私にとってすごく嬉しいことなんで、カットだけじゃなくて色んな話を聞いたりとか。

 

Q. 尊敬している美容師さんについて

Serizawa様:衝撃を受けたのやっぱり今一緒に働いてるオーナーで、フランス人なんですけどLea Journo。彼女はもう13歳ぐらいから若くして美容界に入るみたいに。そのかわり、やっぱり「そのヘアスタイリストだし」みたいな感じで馬鹿にされる時代もあったらしいんですけど。彼女は髪の毛に対するパッションが今までで会った人の中で一番持っていたから、怒る時も物凄い怒るんですよ。やっぱりそれだけ真剣に髪の毛と向き合ってる。で、私は彼女によく言われるのが、

「Leay, お前がやらなきゃ他の人がやるよ」

例えばカットのスタイルも、自分がいいと思ってるなら、やったらいいよっていう自分を信じてやりなさいっていう彼女は私の仕事ぶりを知ってるんで、そういうとこも含めて多分そうやって言ってくれてるんだと思うんですけど、凄く感謝してますね。彼女の仕事ぶりを近くで見て。

 

海外で活躍したいと思う方達へのメッセージ

Serizawa様:限られてる時間の中で行動するっていうことあたし性分なんで、多分やってみないと分かんないよみたいなとこがあるんで、あたしはそうして生きてきたんですけど。無理せずに自分の信じるものをクリアにして、それで前へ進んでいく。考えてるだけでも前に進まないじゃないですか。行動してみないとまだ起こってないことを「ああ、もしこうなったらどうしよう」「もしこうなったらどうしよう」ってもちろん思うと思うんですよね。心配だし、自分も年取ってくれば将来どうなるのかなとか色々心配ですけど、結局でもそれって何が起こるか分かんないじゃないですか。世の中そういう中でやっぱり自分ができることしたいこともちろん若ければ若いだけ失うものもないですから行動を起こした方が私はいいと思いますけどね。結局、同じ人間がやってることですからね。